【独自取材】Bybitの死角を利用した資金洗浄か。口座凍結から預金消滅へ追い込まれる「P2Pセラー」の闇
Bybit P2P取引28回の末に起きた「突然の口座凍結」
近年、急速に利用者を増やしている仮想通貨取引所「Bybit」のP2P取引。
その裏側で今、“知らないうちにマネーロンダリングへ巻き込まれるケース”が急増している。
今回、本紙が焦点を当てるのは、Bybit上で継続的にP2P取引を行っていた都内在住の男性を巡る一件だ。
Bybit P2P取引で28回の取引履歴を持つ業者
『DK Japan』役員とされる佐々木信暁氏(1979年6月3日生)
東京都中央区勝どき5-3-1勝どきTheタワー2231在住。
同氏の銀行口座が、ある日突然凍結された。
理由は──「詐欺・マネーロンダリング」
しかし本人は、
「自分自身も被害者側だ」と主張しているが、逮捕状が出るのも間近だ。
本紙取材班は、約8か月にわたり本件を追跡。
Bybit上のP2P取引履歴、銀行通知書、通信履歴、関係資料などをもとに調査を進めてきた。
その中で浮かび上がったのは、
・仮想通貨P2P市場の危険な実態
・他人名義口座を利用した資金移動
・POKER大会周辺との接点
・“知らぬ間に犯罪へ巻き込まれる”構造
・銀行、警察実務による一方的凍結
など、“制度の死角”とも言うべき実態だった。
※本記事は継続取材中の中間報告であり、今後第二弾を予定している。
- 28回の取引の末に起きた「突然の凍結」
佐々木氏は、Bybit内のP2P機能を利用し、USDTを継続的に売却していた。
2024年7月23日、ある買い手と最初の取引を実施。
やり取りは非常にスムーズで、その後LINE交換へ発展。
以降は、
・LINEで購入希望
・Bybit内で売り注文
・銀行振込
・USDT送付
という流れで取引が継続された。
約1か月で成立した取引は計28回。その間、送金トラブルは一度も発生していなかったという。
しかし8月20日前後、事態は急変する。
みずほ銀行六本木支店、三井住友銀行目黒支店の2口座が突然ATMで利用不能となった。
銀行側へ確認すると、
「三重県警鈴鹿警察署 組織犯罪対策係から詐欺被害の報告を受け、口座を凍結した」との説明があった。 - P2P取引の仕組みと、その危険性
P2P取引とは、仮想通貨取引所内で利用者同士が直接売買する仕組みだ。
基本的な流れは単純である。
・売り手がUSDT売却を投稿
・買い手が応募
・買い手が日本円を銀行振込
・着金確認後、USDT送付
操作自体はシンプルだが、その裏側ではトラブルも少なくない。特に問題視されるのが、
“第三者名義口座を利用した振込”である。
実際、本件でも振込名義は一定ではなかった。 - 次々と変わる振込名義
本紙が確認した資料によると、買い手側が使用していた振込名義は時系列で変化していた。
確認された名義は、複数人の名前だった。
つまり、
“一人の買い手が複数名義口座を利用していた”
そして、このうちの一人が、「身に覚えのない送金」として詐欺被害届を提出。
これが口座凍結の直接的な引き金になったとみられる。 - 「凍結解除不可」──警察と銀行の壁
問題はここからさらに深刻化する。佐々木氏は週1〜2回のペースで警察へ問い合わせを行ったが、「捜査継続中につき解除不可」という回答が続いたという。
さらに9月16日、みずほ銀行から内容証明郵便が届く。
その内容は、
「預金債権の消滅手続き開始」というものだった。
つまり、
“口座残高そのものを失うこと”が生じたのである。
その後、銀行のマネーロンダリング対策部署は、「被害届提出者へのUSDT送金証拠がない限り解除不可」との説明を行ったという。 - 「気づかぬうちに犯罪収益の出口役になる」構造
本件が浮き彫りにしたのは、“P2P利用者自身が、知らぬ間に犯罪収益の受け皿になりうる”という現実だ。
もし買い手側が、
・他人を騙して得た資金
・被害者本人名義の口座
・第三者名義口座
などを利用して送金した場合、実際の詐欺実行者は表に出ない。その一方で、
最終受取人、仮想通貨セラー、換金担当だけが、警察・銀行から追及される構図となる。実際の犯罪者は、海外アカウントの背後へ消える。しかし受取側だけが、口座凍結・預金消滅・信用失墜・逮捕という重大リスクを背負うことになる。
つまり、
佐々木信暁氏の逮捕も時間の問題だ。




- POKER大会と資金移動ルート
本紙取材では、本件周辺に、POKER大会・仮想通貨換金・海外送金・外為法グレー運用・資金移動スキームなどを巡る複数情報も確認している。
現在、関係人物・資金ルートについて継続調査中である。
第二弾では、POKER大会周辺・換金ルート・海外アカウント・日本人協力者・資金移動構造についてさらに掘り下げる予定だ。 - 仮想通貨P2P利用者への警鐘
本件は決して特殊事例ではない。
Bybit及びWEBコイン等のP2P取引を利用する者であれば、誰もが巻き込まれる可能性がある。本紙は以下を警鐘として記録しておきたい。
・振込名義と本人確認名が一致しない場合は取引中止を検討
・短期間で複数口座を使い分ける相手は要警戒
・チャット履歴・送金記録・スクリーンショットを保存
・凍結時は速やかに金融犯罪に詳しい弁護士へ相談
・取引所へ相手アカウント調査を要請
結語 ── 制度のはざまで消える個人
本件は、表面的には「マネーロンダリング事案」として扱われながら、その実態は、“不正な取引構造へ巻き込まれた個人”という側面も持つ。特殊詐欺対策やマネーロンダリング対策は必要不可欠だ。
しかし一方で、「本人に故意がなくても、預金そのものを失いうる」現行実務は、本当に適切なのか。本紙は今後も継続取材を行う。
Media Vision取材班では、同様事案に関する情報提供を受け付けている。